厄を払い、無病息災を祈願する雛祭りの伝統神事 ミヤビみあふれる下鴨神社(賀茂御祖神社)の流し雛

ぶらり行きたい♪

かわいい子どもの穢れを人形に移し、水に流して清める「流し雛」

流し雛イメージ

日本での流し雛の由来は古く平安時代にまで遡るそうで、同時は草や紙で作った人形に子ども穢れをこすり移して川に流して厄祓いとしていたそうです。
1000年以上の伝統と思うと深いものを感じますね。

ちなみに、平安時貴族の子どもが紙人形で遊ぶ「ひいな遊び」から、いつしか子どもの身代わりのような人形を雛人形と呼ぶようになったとか。
川に流す雛人形ではなく、飾って祝う雛人形となったのは江戸時代になってからだそうです。

3月3日に行われる流し雛で賑わう賀茂御祖神社(通称、下鴨神社)

下鴨神社

流し雛は全国各地で見られる催事ですが、京都では下鴨神社(正式には賀茂御祖神社)で行われる流し雛が有名です。
下鴨神社は世界遺産委も登録されている有名な神社で、糺の森(ただすのもり)や御手洗川(みたらしがわ)、みたらし池など静謐な自然に包まれた神域を感じる名所ですよね。

日頃から観光客にも人気が高く、祭事があるとちょっとしたイベントのように賑わいますが、それでいてガチャついたり騒がしく感じない安穏な雰囲気があるのは、神々しいまでの自然に囲まれているからかしら。
下鴨神社は、催事がなくてもぶらり散策してのご参拝など、超おすすめのパワースポットです。

御手洗川(みたらしがわ)で穢れを流す

賀茂御祖神社(通称、下鴨神社)の御手洗川(みたらしがわ)

雛を流す御手洗川(みたらしがわ)は、季節のがわり時期(土用)になると池の周辺や川の底から清水が湧きでるといわれる鴨の七不思議の一つだったりします。
その湧き出る水は聖水・神水として崇められていて、足を浸すなどで厄を払うご利益が得られるなど、流し雛だけでなく、足つけ神事や矢取りの神事など催事が行われています。

流し雛はとってもキュートな「さんだわら」

下鴨神社では藁で編んだ丸いお盆に雛人形を寝かした「さんだわら」を御手洗川(みたらしがわ)に流して子供たちの無病息災を祈願します。

流し雛は3月3日の午前中に行われる催事で、祈祷などの後に平安装束のお内裏様とお雛様が流し雛をする雅な神事を間近で見ることができます。

「さんだわら」は購入できるので、見学だけでなく一般でも流し雛に参加できます。
値段は大きさでも違いますが、500円から1000円くらいのようです。

ところで、その場で購入した「さんだわら」は持ち帰って、翌年の流し雛で流すのがスタンダードなんだとか。
もちろんその場で流すのもアリだそうですが、確かに持って帰って飾りたくなるキュートな雛人形ですよね。

平安時代を彷彿とさせるミヤビみを堪能しよう!

ちょっと混み合うかもしれないけれど、艶やかな平安情緒に溢れたイベント神事です。
桃の節句の雛祭り。女の子の雅な催事を、神秘的なパワースポットで満喫できるひとときが楽しめそうですね。

ところでこちらの御手洗川(みたらしがわ)、その湧きあがる神水の水泡の形を真似たものがみたらし団子だそうで、ここがみたらし団子の発祥地と言われています。

みたらし団子

平安情緒のある優雅で安寧な流し雛を楽しみながら、甘辛いみたらし団子に舌鼓! あ〜行きたいなぁ♪

下鴨神社